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2012-04-27

「これは書かないんですか?」

小説を書いて他人に見てもらうと、思いもかけぬ言葉を貰うことがたまにある。
この何年間で驚いたのが、以下の言葉。
「エッセイは、書かないんですか?」
「短歌や俳句がとても素晴らしい、そちらの道に行く気はありませんか?」
「私小説は、書かないんですか?」

短歌・俳句を私に勧めた人は、単に小説を書くライバルを蹴落としたいだけだったのだろうと即座に見抜いたので私は「褒めてくださってありがとう」と微笑んで辞退した。別にライバルという仰々しい存在ではなかったけれど、その隠し切れぬ警戒心から想像するに、ご当人は私の実力をどうやら必要以上に高く買いすぎていらしたようである。私は自分をそんなに素晴らしいものを持っているとは未だに思っていないのだが。
なお俳句だけは、下手の横好きで現在ちまちま書いている。そして思ったとおり、同好の士に褒められたことはおろか、リアクションしてもらったことすらただの一度もないのである。

それから、エッセイ。これを私に書けと仰った方は、どうも私を通じて別の人物を想像していたらしく、他にもその豊かな想像力に則っていろいろ奇想天外なことを言われてしまった苦い思い出がある(笑)。その方にも、「書く気はありません」とはっきりお断りした。
結局は専門で西洋画を描いている人間に「漫画を描いて」とか、漫画しか描いていない人間に「日本画を描いて」と言うのと同じことである。それぞれ専門に、「漫画を描く人」「日本画を描く人」でなければ、真の価値などは分からないのではないだろうか、と私は思ってしまうのだ。頭がかたすぎるだろうか。

石原都知事は「私小説」がお好きだ、という話を聞いたことがある。しかし今は本格的な私小説を書く人が減っているのか、それとも筆力のある人がいないのか、ともかく最近の私小説はつまらない、という話もたまに聞く。
私に私小説を勧めるようなそぶりを見せる方は男女問わず昔から実際ちらほらいた。
で、私がそれに気をよくして現代もののちっぽけな小説を書くと「それは違う」と言われる(笑)。
しかし二十年も昔に田山花袋の「蒲団」を放り投げた私は、ちょっと私小説は無理なんじゃないかと、実のところは怯えているざまなのである。これは将来は何かの理由で魅力的に思うかもしれないが、それはどうやら、何十年か先の課題になりそうな気もする。そこまで自分が無事に生きているかは、知らない。
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theme : 散文
genre : 小説・文学

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コメントありがとうございます

以前と言うと、いつかお会いしましたかしら。ちと分かりかねますが、どうも応援ありがとうございます。
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Chiduru.Y.

Author:Chiduru.Y.
小説を書いています。
しばらく更新が途絶えていましたが、また肩の力を抜きつつぼちぼち書いていこうと思います。

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